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日本の核ジレンマと国際環境
―― 能力も資源もあるが・・・

マーク・フィッツパトリック 英国際戦略研究所 アソシエートフェロー

How Japan Could Go Nuclear It Has the Smarts and the Resources, but Does Tokyo Have the Will?

Mark Fitzpatrick 英国際戦略研究所 アソシエートフェロー。米国務省を経て現職。専門は核不拡散。著書にAsia’s Latent Nuclear Powers: Japan, South Korea and Taiwan.

2019年11月号掲載論文

反核感情の強い日本の科学者コミュニティが(政府による)核開発の要請に応じるとすれば、安全保障環境が大きく悪化した場合に限られる。そして、日本の政策決定者たちが核武装を真剣に考えるとすれば、韓国が核武装するか、ピョンヤンが現在の核の兵器庫を温存したままで朝鮮半島に統一国家が誕生した場合だろう。一方で、日本が核開発に乗り出せば、北京は軍備増強路線を強化し、北朝鮮による対日先制攻撃リスクを高めるかもしれない。韓国が核開発に乗り出し、地域的な緊張が大きく高まる恐れもある。核開発への東京の姿勢は、歴史的にも、アメリカによる核抑止の信頼性をどうみるかで左右されてきた。少なくとも、トランプがそのクレディビリティを大いに失墜させているのは間違いない。

  • 不安定化する日米安保
  • 反核の政治と文化
  • 何が日本を核開発に向かわせるか

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