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長期化する金融危機の政治的余波
―― 極右政党の勢いが止まらない理由

マヌエル・フンケ 独キール世界経済研究所 リサーチャー
モリッツ・シュラリック ボン大学 教授(経済学)
クリストフ・トレベック 独キール世界経済研究所 教授(経済学)

The Financial Crisis Is Still Empowering Far-Right Populists
Why the Effect Haven`t Faded

Manuel Funke 独キール世界経済研究所 リサーチャー。専門は国際金融、コーポレート・ガバナンスなど。
Moritz Schularick ボン大学 教授(経済学)。専門はマクロ経済、国際経済、経済史など。
Christoph Trebesch 独キール世界経済研究所 教授(経済学)。専門はソブリン債務とデフォルト、国際的資本の流れ、金融の安定と危機など。

2018年11月号掲載論文

なぜ金融危機は大きな政治的混乱を伴うのか。それは、危機に人が介在しているからだ。民衆は、危機を回避できなかったエリートたちを糾弾する。実際、富と権力をもつ者たちが政策上の失敗を犯し、縁故主義に走ることは多く、この場合には、既存の政治システムへの信頼が損なわれ、極右のポピュリストが台頭する。もっとも、危機から5年もすれば、議会における政党の乱立と分裂現象は影を潜め、極右勢力は勢いを失う。だが2008年の金融危機は違う。10年を経ても、政治勢力の細分化や分裂、極右勢力の台頭が続き、確立されていた政治システムが一連の衝撃によって波状的に揺るがされている。その理由は・・・

  • 危機後の政治の不安定化
  • 今回は違う
  • 衰えないポピュリズムの勢い
  • 欧米の役割

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