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2023.8.17 Thu

プーチンは何を見誤ったのか
―― プーチンの思想的メンター

ロシアのウクライナ侵攻は権力が作り出す落とし穴の多くを裏付けている。プーチンは、ロシア軍の戦闘能力を過大評価する一方でウクライナ軍のそれを過小評価し、一部の側近が簡単に勝利できると断言し、現実には消耗戦と化した戦争に国を突入させてしまった。(ウッズ)

プーチンの思想的保守化は、ドゥーギンが「政府の政策を歴史的、地政学的、そして文化的に説明する理論」を提供する完璧なチャンスを作りだした。ドゥーギンはリベラルな秩序や商業文化の破壊を唱え、むしろ、国家統制型経済や宗教を基盤とする世界観を前提とする伝統的な価値を標榜している。(バーバシン、ソバーン)

権威主義体制は、多くの場合、プーチンのような長年の独裁的指導者が去った後も存続する。プーチンが任期中に死亡するか、インサイダーによって排除されても、体制はそのまま存続する可能性が高く、しかも、戦争が続く限り、プーチンの地位はより安定し、前向きな変化は起こりにくくなる。(テイラー、フランツ)

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