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2022.8.24 Wed

<9月号プレビュー>
ウクライナは制御不能な戦争へ?、プーチンの警察国家、ロシアのヨーロッパ分断戦略 他

プーチンは傲慢さと怒りから、欧米を驚かせ、徹底的に脅かすには、戦争を劇的にエスカレートさせるしかないと判断する恐れがある。リベラルな国際秩序のルールに従うように教育されてきた同盟国の政策立案者と外交官は、無秩序のなかを歩んでいくことを学んでいかなければならない。「戦場の霧」が、ソーシャルメディアのスピードと信頼性の低さによってさらに濃くなり、辺りを覆っている。この霧がもっともうまく考案された戦略さえも曖昧にしてしまうかもしれない。世界を震撼させたキューバ・ミサイル危機は13日間続いたが、ウクライナ戦争が引き起こす危機は今後長期的に続く。(フィックス、キマージュ)

ウラジーミル・プーチンは、連邦保安局(FSB)を、ロシア内外における政治問題に解決策を提供する即応部隊にしたいと考えていた。いまやFSBは、1970―1980年代のKGBではなく、市民の厳格な統制を目指したスターリンの諜報機関、内務人民委員部(NKVD)に似てきている。NKVDが強大で恐れられる存在だったのは、それが国や党ではなく、スターリンだけに従う組織だったからだ。ウクライナ戦争が始まって以降、プーチンの拡大する警察国家の管理組織は、どうみてもNKVDに近づいている。(ソルダトフ、ボロガン)

ウクライナ戦争をめぐるヨーロッパの連帯はいつまで維持されるのか。それを崩壊させるのは何か。連帯を脅かす最大の脅威は、戦闘が比較的小康状態になることかもしれない。この状況でエネルギー危機がさらに深刻化すれば、モスクワが一部のEU諸国に働きかけてキーウに譲歩を迫らせることが可能になるかもしれない。エネルギー危機は、欧州のポピュリストを台頭させる機会を提供しており、ヨーロッパの結束だけでなく、欧州連合(EU)の存続さえ危うくする恐れがある。すでに分裂は起き始めている。(トッチ)

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