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2021.7.13. Tue

中国を引き裂く大潮流
―― そこにある二つの中国

中国政府の勝利主義的レトリックの背後には、不都合な真実が隠されている。それは、社会がやっかいな形で複雑に分裂しつつあることだ。ジェンダーと民族を基盤とする差別が横行し、オンライン空間での憎悪に満ちた、ナショナリスティックな発言がこれに追い打ちをかけている。ジャック・マーのように、政府の介入を公然と批判し、厳格な処分対象とされた者もいる。都市部と農村部の深刻な格差もなくなっていない。これらの分断ゆえに、重要な社会集団が中国の思想・政治的生活に完全に参加できずにいる。この状況が放置されれば、習近平が言う「中華民族の偉大なる復興」は夢のままで終わる。(エコノミー)

大清帝国の瓦礫の上に現代中国を構築した共産党にとって「中国とは何か、そして中国人とは誰か」を定義することは、「中国的特質を持つ社会主義」を育むのと同じくらい重要だった。それだけに、広東省南部の人々のほとんどが「自分を中国人だ」と自覚しているのに、チベットや新疆にルーツがある人々がそうではないと考えていることは大きな問題だ。そして、共産党が、国の領土主権にこだわっているのは、帝国から引き継いだ領土の一部で、その支配に挑戦する動きが生まれることを警戒しているからに他ならない。台湾ほど中国の出方を警戒すべき場所はない。北京は、いつでも好きなときに力によって乗っ取る権利があると考えている。(ウェスタッド)

貿易交流や一帯一路を通じた融資、ワクチンやマスクの供与など、中国は経済力をツールに地政学的影響力を高めているとみなされている。だが中国のパフォーマンスは、考えられているほど見事ではない。経済的影響力を用いた戦略的試みはしばしば抵抗に遭遇している。中国の融資や投資受け入れ国は中国企業の手抜き工事、見積もりに収まらぬコストの肥大化、環境の悪化に不満を募らせている。北京の高官たちは、融資によって経済開発が進めば、受け入れ国は中国に感謝し、好感情をもつようになると考えているかもしれない。しかし、この認識が間違っていると信じるべき理由がある。・・・(ウォン)

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