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2020.9.1.Tue

日本が直面する課題
―― 中国の対外強硬路線、パンデミックと経済、人口動態と安全保障

北京は事実上すべての外交領域で前例のない外交攻勢に出ている。中国は、「外交に熱心でない米政権が残したパワーの空白」を利用しているだけかもしれない。しかし、より永続的な外交政策上のシフトが進行中であると信じる理由がある。北京はいまや自国がどう受け止められるか、そのイメージのことをかつてのようには気に掛けていない。おそらく、力の路線をとることで、ソフトパワーの一部を失うとしても、より多くを得られると計算している。(キャンベル 、フーパー)

コロナウイルス危機が終息しても、多くの人が希望も仕事も資産もない状態に放置されれば、彼らは、よりよい生活をしている人に敵意をもつようになるだろう。現状における経済政策の主要な(あるいは、実質的に唯一の)目的は、社会的崩壊を阻止することかもしれない。ウイルスが作り出す異常な緊張のなかで、社会の絆を維持していくことを経済政策の目的に据える必要がある。(ミラノビッチ)

大国への台頭を遂げたものの、深刻な人口動態問題を抱え込みつつある中国、人口動態上の優位をもちながらも、さまざまな問題に足をとられるアメリカ。そして、人口動態上の大きな衰退途上にある日本とヨーロッパ。ここからどのような地政学の未来が導き出されるだろうか。ヨーロッパと日本の出生率は人口置換水準を下回り、生産年齢人口はかなり前から減少し始めている。ヨーロッパと東アジアにおけるアメリカの同盟国は今後数十年で自国の防衛コストを負担する意思も能力も失っていくだろう。(エバースタット)

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