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2019.7.12 Fri

<7月号掲載論文>
トランプとロシア
―― 愚かなるがゆえの無罪

トランプとその家族を含む上級顧問たちは「モスクワが自分たちを助けようとしていることに気づいていた」にもかかわらず、米政府当局に通報せずに、その支援に期待していた。だが、ジャレッド・クシュナーが2017年7月にオフレコで語ったように、ロシアとの共謀どころか、彼らは「トランプ陣営の地方事務所とさえ共謀できなかった」。これは哀れだが、明らかに無実の弁明になる。彼らは愚かだったがゆえに無罪なのだ。現実には、トランプ陣営に政策上の責任者は存在せず、トランプの他に重要人物などいなかった。・・・(コトキン)

ロシア政府は政治腐敗まみれの泥棒政治システムを守ろうと、その生存を外から脅かす最大の脅威と彼らがみなす「欧米の民主主義」に対する国境を越えた闘いを挑んでいる。だが、プーチンとその取り巻きたちは、アメリカの民主主義の最大の強さは市民の政治参加にあることを理解していない。米大統領が対策を拒んでも、われわれが行動を起こす。(バイデン、カーペンター)

ドナルド・トランプが(「自分はロシアのプーチン大統領を尊敬している」と語ったことで)、プーチンが見逃すはずもない絶好のチャンスが作り出された。互いに相手を気に入っている2人は、「アメリカの政治エスタブリッシュメントを切り崩したい」と考えている点でも立場を共有している。しかし、プーチンの目的はロシア国内にある。自分が作り上げた統治システムと80%以上の高い支持率を維持していく上で、間違いなく効き目があるのはアメリカに挑戦していることを国内でアピールすることだからだ。(フェイファー)

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