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2019.3.18 Mon


トルコのソフトパワーと中東地政学
―― イスラム外交と新アラブ秩序

トルコの宗教・文化活動によるソフトパワー戦略はスーダンなどのアフリカ諸国では成功している。しかし、中東では「トルコは帝国的野望をもっている」と猜疑心で捉えられ、ヨーロッパ諸国政府は、「トルコの宗教外交は社会を分断し、トルコ系移民の社会的同化を妨げる」と怒りを露わにして反発している。・・・・(トル)

中東各国政府は、国の威信を高め、地域的な国益を促進しようと、外交にイスラム的色彩をまとわせることで「イスラムのソフトパワー」を行使しようとしている。穏健派イスラム、反シーア、反ムスリム同胞団とそれが何であれ、各国は、これらの宗教的スローガンを、国内的な統制のためだけでなく、地域的な影響力拡大のためのツールとして利用している。(マンダヴィ)

国内での民衆蜂起、イランパワーの拡大、アメリカの中東からのディスエンゲージメント(で引き起こされる事態)に対する「恐れ」をもつ一方で、弱体化した国と国際的な混乱につけ込みたいという各国の「野望」が、破壊的な紛争への関与へと走らせ、地域全体をカオスに巻き込みかねない状況にある。(リンチ)

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