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2018.7.12 Thu

遺伝子工学ゲノム編集の未来
―― 人類社会への大いなる貢献か、それとも悪夢か

ゲノム編集は、外来遺伝子を組み込んだ植物や動物を生み出すわけではないという点で遺伝子組み換えとは違う。他の生物からのDNAを組み込むことはしない。CRISPRは、酵素を利用してDNAの一部分を特定して切断したり、他の方法で好ましく有用な形質をもたらすためにDNAを修正したりする。重要なのはCRISPRを利用すれば、イノベーションの発見と開発がもっと正確にスピーディにできるようになることだ。(ゲイツ)

危機を解決して世界中に食糧を行き渡らせるには、政治的困難を伴う課題を克服していかなければならない。まず、古きよき農業への郷愁にとらわれずに「商業的農業」をもっと推進していくことだ。高い生産性をあげているブラジル型の大規模農業を、まだ十分活用されていない世界の土地で展開していくべきだ。次に、古きよき農業スタイルへのこだわりを捨てて、遺伝子組み換え(GM)技術をもっと活用していく必要がある。ヨーロッパがGM作物の禁止措置をとり、アフリカ諸国もこの決定に続いた結果、食糧需要が増加の一途をたどっているのに、ヨーロッパでもアフリカでも農業生産性の伸びは鈍化している。(コリアー)

科学者たちが「人間が形作る進化(human-directed evolution)」や、穏やかな細菌に疾病を引き起こす危険な特性を与える実験のメリットについて議論を始めているというのに、グローバルなバイオテロやバイオセキュリティを担当する官僚たちは、この流れについていけずにいる。彼らは、依然として、どのような脅威が重要で、どうすれば、それにうまく対処できるかに関する時代遅れの概念にとらわれている。(ギャレット)

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