Focal Points

2018.4.26 Thu

<5月号プレビュー>
朝鮮半島/台湾をめぐる米中の攻防
―― 貿易と安全保障

仮に北京が米朝交渉における仲介者の役割を担えば、朝鮮半島での影響力を譲るようにアメリカを説得しやすくなる。一方、有事となれば、北朝鮮の領土と核兵器の大半を管理下に置くために、中国は半島北部に大がかりな軍事介入を試みることもできる。北京が重視しているのは、戦争、外交のいずれのシナリオであっても、朝鮮半島における中国の利益を確保することにある。(マストロ)

ワシントンでは、台湾カードを切ることを求めるジョン・ボルトンが大統領補佐官に就任した。いずれトランプ政権が、中国との軍事衝突を引き起こしかねないやり方で台湾カードを切る可能性は現に存在する。トランプがアメリカと台湾の関係を大幅に格上げすれば、この動きは台湾では大いに歓迎されるだろう。しかし、蔡英文はそのような変化を受け入れる誘惑に耐えた方がよい。(リンチ)

(相手を問わない、普遍的な)関税引き上げ策で、ワシントンが自国を孤立させ、同盟諸国を不当に扱い、中国の責任を問う集団的な取り組みを損なうことに合理性はない。トランプ政権がこれまでにとった措置の大半は、甘めにみても逆効果だ。むしろ、今後もアジア太平洋を中心とする世界の開放的な貿易・投資環境から恩恵を引き出したければ、ルールに即して行動するように中国に求めるべきだ。(グッドマン、ラトナー)

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