Focal Points

Official White House Photo by Joyce N. Boghosian

2018.12.3 Mon

米朝交渉をどう捉えるか
―― 非核化という虚構がもたらす機会と脅威

北朝鮮が核武装に成功した結果、北東アジアの関係諸国間のパワーと利益の棲み分けが進んでいる。北朝鮮体制の存続は事実上保証されている。アメリカは、引き受けられるリスクからみて、応分の影響力を確保し、中国もこれまでのように地域紛争に引きずり込まれ、同盟国を失うことを心配する必要がなくなった。偶発的で予想外かもしれないが、関係諸国にとって、これはもっとも問題が少ない安全保障構造かもしれない。(シフリンソン)

核を保有するか、獲得するかもしれない個人独裁国家が台頭している。事実、北朝鮮による核のブレイクスルーによって、現在の世界は、その行動を予見も牽制もできない個人独裁者が数百万の人々の運命を握っている。・・・こうした個人独裁者の行動をうまく抑止し、必要なら、相手と「効果的かつ倫理的に」戦い、打倒できるような小型核を中心とする、個人独裁者をターゲットとする抑止戦略を準備する必要がある。(セーガン)

平壌がオファーしている核・ミサイル実験の凍結は、(アメリカを)交渉に応じさせるための誘因に過ぎない。交渉が終わった翌日から実験を再開できるし、核プログラムを水面下で進めることもできる。しかも、核保有国としての認知を取り付け、韓国から米軍を締め出し、韓国へのアメリカの軍事コミットメントを形骸化させるという長期的な目的を平壌が見直したと信じる理由もない。ワシントンは今後も平壌に最大限の圧力をかけ、北朝鮮との交渉をより広範な地域戦略に紐付けなければならない。軍事オプションを回避しつつ、むしろ、日韓という同盟諸国との緊密な協調を通じて、地域的抑止体制と拡散防止策のための新たな試みを開始すべきだ。(チャ、カッツ)

2018年12月号プレビュー

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