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2018.12.17 Mon

中東に迫り来る巨大な嵐
―― 石油依存型政治システムの崩壊

中東諸国は、石油の富を安定した雇用、教育、医療に充当し、政治指導者はその見返りに民衆の政治的服従を手に入れた。しかし、原油の低価格化トレンドゆえに、これまでの社会契約はもはや持続できない。指導者たちが有意義な改革を実施しなければ、中東各国で、かつてない規模の社会騒乱が起きることになる(ムアシャー)

途上世界の資源保有国のほとんどは貧しく、非民主的だし、まともな統治体制を持っていない。そこに石油資源からの富が流れ込めば、往々にして紛争が誘発されるか、すでに起きている紛争を長期化させ、資源がもたらす富が建設的投資にまわされることはなく、結果的に貧困が続く。(ロス)

石油資源の国有化によって産油国政府は資金力を持つようになり、かつてなく強大なパワーを手に入れた。・・・中東諸国の独裁者と王族は石油マネーを利用して体制の支援者だけでなく、潜在的な反体制派もカバーする巨大なパトロンネットワークを形成している。その結果、独立系の市民社会集団が社会に根を張るのが構造的に難しくなっている。(ロス)

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