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2018.10.16 Tue

デジタル経済とデジタル企業の未来
―― 政府と企業は新しいモデルを導入せよ

モノのグローバル化から最大の恩恵を引き出した政治・経済エリートと、最大の余波にさらされた労働者コミュニティーが激しい論争を展開している間にも、デジタルテクノロジーが支える新しいグローバル化が急速に進展している。デジタルグローバル化は、イノベーションと生産性を高め、かつてない情報アクセスを提供することで、世界中の消費者とサプライヤーを直接結びつけることができる。だが、これも破壊的プロセスを伴う。特定の経済部門や雇用が消滅する一方で、新たな勝者が生まれるだろう。企業と政府は、新しいグローバル化に派生する迫り来る破壊に備える必要がある。(ルンド、タイソン)

企業にとって基本的な課題は、(アナログ世界とデジタル世界という)二つの世界の双方で活動する際に、(アナログ世界の)政治や社会が作り出す障害を迂回するか、克服する一方で、(デジタル世界の)つながりと統合が提供する機会をうまく生かし、その適切なバランスをいかに見出すかにある。経済開発を促進し、経済成長軌道へと立ち返ることに配慮するビジネスの指導者と政府官僚も、アナログ世界とデジタル世界という拡大する二つの領域のバランスに目配りをしなければならない。二つの領域が交差する領域をいかに最適化するかで、グローバルなビジネスの構造が左右され、この構造が将来における成功を左右する。(パルミサーノ)

グーグル、フェイスブック、アマゾンなどの「デジタルスーパースター企業」は、企業であるとともに、膨大な顧客データを占有する市場でもある。消費者の好みや取引について、運営会社がすべての情報を管理し、そのデータを使って独自の意思決定アシスタントに機械学習をさせている。買い手は「おすすめ」と選択肢の示され方に大きな影響を受ける。こうした市場は、レジリエントで分散化された伝統的市場よりも、計画経済に近い。・・・(ションバーガー、ランゲ)

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