Focal Points

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2017.8.24 Thu.

米欧中関係のパワーシフト
―― 欧中新時代の到来か

米欧関係の構図はイギリスが欧州連合(EU)を去り、トランプの言動がヨーロッパを離叛させるなか、形骸化しつつある。この環境では、ヨーロッパにとって、アメリカの優位を脅かす恐れのあるほぼすべての課題をめぐって中国との関係を強化していくことが合理的になる。ほんの数ヵ月前までは考えられなかった新しい中国とEUの関係が生まれようとしている。・・・ (カサリーニ)

ベルリンの壁崩壊以降、ヨーロッパはEUの拡大を通じて「ヨーロッパモデル」を重視するようになり、ロシアを含む域外の近隣国も最終的にはヨーロッパモデルを受け入れると考えるようになった。だが、2014年に起きたロシアのクリミア侵攻によってその前提は根底から覆された。だが、ウクライナをめぐるロシアとの対立にばかり気をとられていると、思わぬ伏兵・中国に足をすくわれることになる。 (クラステフ)

1930年代までにパワーを培ったドイツが対外侵略に打ってでたのとは逆に、中ロは、国内の不安定化、脆弱性ゆえに対外強硬路線をとっている。経済的苦境のなかでアナキーに陥れば、中ロはナショナリズムを高揚させ、不満を募らす民衆の関心を外へ向かわせることで、内的な結束を固めようとするかもれない。クレムリンでのクーデター、ロシアの部分的解体、中国西部でのイスラムテロ、北京における派閥抗争、中央アジアの政治的混乱など、ワシントンはカオスの到来に備えるべきだ。 (カプラン)

2017年8月号

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