Focal Points

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2017.2.10 Fri

グローバリズム・イデオロギーの終焉
―― 世界は何処へ向かうのか

ソ連なきあと、共和党は、「ワシントンのエリート」を他者として区別するようになった。一方で民主党は、(性差、人種、民族、性的指向、障害などのアイデンティティを擁護する)アイデンティティ政治を「善か悪かの道徳的バトル」と位置づけた。そして、両党の、一部の人を他者として区別するトレンドを自分の優位に結びつけたのがドナルド・トランプだった。問題は、多くの人が他者を区別する心理がどの程度リベラリズムやグローバル化の脅威となるかを認識していないことだ。(コルガン)

トランプ大統領の誕生は偶然ではない。これは、エリートたちが長期にわたって無視してきた米社会内部の構造的な変化が蓄積されてきたことの帰結に他ならない。中国の指導者たちはこの現実を適切にとらえ、対応する必要がある。対応を誤れば、貿易戦争、地政学的な対立、軍事衝突さえ起きるかもしれない。けれども、協調できるだけの叡知とプラグマティズムを米中がもっていれば、おそらくいまよりも安定した世界を保証するグローバル統治に関する新しいコンセンサスを形作れるはずだ。(リ)

湾岸石油の供給混乱を阻止するために必要なコストは、いまや軍事関与によって得られる恩恵を上回りつつある。冷戦期とは違い、重視されているのは経済的繁栄だけだ。しかもほとんどのアメリカ人が経済利益のために米軍をリスクにさらすことに否定的になり、ペルシャ湾岸への軍事介入の敷居は高くなっている。短期的にはともかく、最終的には湾岸への軍事関与を打ち切るための措置をとる必要がある。(グレーザー、ケラニック)

2017年2月号から

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