Focal Points

2016.10.24 Mon

トランプ後もポピュリズムは続く、
米政権の交代で変化する金融政策、他(11月号プレビュー)

欧米世界ではポピュリズムが着実かつ力強く台頭している。先進国が直面する低成長や移民流入が作り出す問題に慎重に対処していくには、一連の対策を通じて、全般的に少しずつ状況を改善させていくしかない。しかし、有権者はより抜本的な解決策とそれを実施できる大胆で決意に満ちた指導者を求めている。このために多くの人が、いまや大差ない政策しか打ち出せない伝統的な政党に幻滅し、ポピュリズム政党やポピュリストの指導者を支持している。(ザカリア)

政府から独立した機関だとはいえ、連邦準備制度理事会も政治を完全に無視することはできない。実際、理事会は、大統領選挙シーズンには政治に大きな関心を寄せる。大統領が変われば、イデオロギーが変化し、新たに一連の政策がとられ、経済は大きな影響を受け、最終的には金融政策も見直さざるを得なくなるからだ。そこには金融政策の「政治的サイクル」が存在する。(カンパネッラ)

2016年9月、石油輸出国機構(OPEC)は、メンバー諸国の原油生産総量を日産74万バレルに制限することに合意したが、各国がどの程度の減産をするかについての詳細は11月30日の会合で決めるとされている。現実には1982年以降、OPECは生産目標に合意しても、その96%を守っていない。仮に詳細な合意が11月に成立し、順守されたとしても、世界の石油生産総量の1%足らずが減少するにすぎない。(コルガン)

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