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2016.10.14 Fri

ブレグジットはEU解体の序章か
―― EUの衰退と欧州における国民国家の復活

英国に困難なタスクが待ち受けていることに変わりはない。交渉を担当できる人材が不足しているだけでなく、スコットランドなどの分離独立問題も抱えている。重要なポイントは交渉相手となる諸国が、「ヨーロッパ・プロジェクト」へのコミットメントよりも、自国の政治利益を重視していることだ。そこから交渉の見取り図を描かなければならない。(キュレン)

いまやヨーロッパ市民の多くは、EU(欧州連合)の拡大と進化、開放的な国境線、国家主権の段階的なEUへの移譲を求めてきた政治家たちに幻滅し、(超国家組織に対する)国民国家の優位を再確立したいという強い願いをもっている。ブレグジットを求めたイギリス市民の多くも、数多くの法律がイギリス議会ではなく、ブリュッセルで決められることに苛立っていた。(グリジェル)

問題は、(ブレグジットによって)今後(イギリスが)不確実性という雲に覆われることになれば、この国への長期投資が遠ざかっていくことだ。おそらく、外国直接投資が干上がることになるかもしれないし、これが経済への下方圧力をさらに高めることになる。こうした富の減少が不動産その他の資産市場を通じて広がりをみせ、最終的に消費を抑え込むことになるだろう。(マラビー)

2016年10月号

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