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2016.07.06 Wed

人がモノを買い、消費する前提は何か
―― 消費を促す政治と技術革新

「万が一に備えて貯蓄する必要性が減り、消費傾向が高まる」ことで促される消費活動は公共政策に影響される経済的な現象であり、政治的現象でもある。実際、大恐慌後、国の繁栄を取り戻すには消費を喚起する必要があることが認識されるようになると、消費者は公共政策と法的保護の対象にされるようになった。(グラツィア)

雇用を創出するのは社会でも政府でも産業でもない。それは企業とその経営者たちだ。支出、投資、雇用の判断を下すのは起業家と企業に他ならない。そしてこれらの判断が市場創造型イノベーションへと向かえば、国は持続的成長と繁栄の恩恵に浴する。その好例が戦後の日本経済だ。(メズー、クリステンセン、ビーバー)

規制による適切な動機づけがあれば、経済成長と技術革新は環境にプラスに作用するが、市場のロジックだけではそうしたインセンティブは生じない。富をつくりだすメカニズムとしての市場経済の作用に疑いはないが、規制緩和を進めて自由化路線をとれば、状況を先へ進められるのかどうか、その因果関係は明快ではない。(スロウィッキー)

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