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ロシアの侵略は欧米秩序を再生するか
―― 権威主義との闘いは続く

アレクサンダー・クーリー コロンビア大学バーナードカレッジ教授(政治学) ダニエル・H・ネクソン ジョージタウン大学外交大学院教授(政治学)

A False Dawn for Liberalism?: Why the War in Ukraine May Not Revive the West

Alexander Cooley コロンビア大学バーナードカレッジ教授(政治学)。 Daniel H. Nexon ジョージタウン大学政治学部、外交大学院教授。

2022年5月号掲載論文

ウクライナを侵略することで、プーチンは「つい最近まで崩壊に向かうとみられていた国際秩序を再建するための歴史的な機会をアメリカと同盟国に与えた」とみる専門家もいる。だが本当にそうだろうか。ロシアの侵略を非難する国連決議に141カ国が賛成したのは事実だ。しかし、5カ国が反対し、35カ国が棄権し、12カ国は無投票を選んでいる。棄権した国のなかには、中国、インド、パキスタン、バングラデシュ、南アフリカの5カ国が含まれ、これらの国の人口を合わせると世界の2分の1近くに達する。欧米の政策決定者がロシアの侵攻が作り出したこの瞬間を、「リベラルな秩序の危機の終わり」や「欧米のグローバルな優位の復活」と読み違えれば、厄介な問題が作り出されることになる。

  • 権威主義の凋落?
  • 自由主義の復活か?
  • 泥棒政治とリベラルな秩序
  • 分裂する世界と制裁破り
  • 内なる脅威

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