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秩序の崩壊と再生
―― 生き残るのは米中どちらの秩序か

マイケル・ベックリー タフツ大学准教授(政治学)

Enemies of My Enemy: How Fear of China Is Forging a New World Order

Michael Beckley タフツ大学政治科学准教授(政治学、アメリカンエンタープライズ研究所非常勤上級研究員。著書にUnrivaled: Why America Will Remain the World's Sole Superpowerがある。フォーリン・アフェアーズでは、「ならず者の超大国―― 非自由主義的アメリカの世紀?」(2020年11月号)、「対中戦争に備えるには―― アジアシフトに向けた軍事ミッションの合理化を」(2021年7月号)などを発表している。

2022年5月号掲載論文

ストレスの多い仕事をし、太った喫煙者の習近平は2030年代初頭には、生きていたとしても80代だ。中国の人口危機が本格化し、現在から2030年にかけて生産年齢人口は7000万程度減少し、高齢者人口が1億3000万増えると予測されている。これほど多くの課題に直面している国が、世界の富裕国からの断固とした反対を前にしても、独自の国際秩序を長く維持できるとは考えにくい。だがアメリカが主導する民主的秩序が維持されるという保証もない。2024年の米大統領選挙で憲政危機が起き、アメリカが国内闘争に陥る危険さえある。そうならないとしても、アメリカとその同盟国は立場の違いによって分断されていくかもしれない。よくも悪くも、明らかなことが一つある。それは、中国との競争が新しい国際秩序を形成しつつあることだ。

  • 新しい敵と新しい秩序
  • 敵を封じ込める秩序
  • リベラルな秩序はなぜ崩壊したか
  • 共通の敵の台頭
  • 民主的秩序VS.中国秩序
  • 対中封じ込め秩序
  • システムの衝突
  • 民主主義の強化を

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