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新エリート階級と中国の格差
―― オリガークか独裁か

ブランコ・ミラノビッチ  ニューヨーク市立大学大学院センター 社会経済格差研究センター  シニアスカラー

China’s Inequality Will lead It to a Stark Choice
A New Oligarchy Can be Restrained Only by the Government That Made It

Branko Milanovic  ニューヨーク市立大学大学院センター・社会経済的不平等研究センターのシニアスカラー。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスの名誉教授。フォーリン・アフェアーズでは、「パンデミックによる社会破綻―― 経済政策で社会崩壊を阻止するには」(2020年4月号)、「世界はより平等になりつつある―― グローバル化が先進国の中間層を傷つけても」(2020年10月号)などを発表している。

2021年3月号掲載論文

民間経済部門が力強く成長すれば、新しい社会経済階級が誕生する。この集団を取り込もうと、北京は共産党メンバーになるように彼らに働きかけて、取り込みを図るが、結局、彼らは社会の他の部分からも共産党メンバーの大半からも浮いた政治・経済的な上流階級となる。このようなエリートの力をどのように管理できるだろうか。一見すると、中国の不平等は、急速な成長と都市化から予測できた副産物のようにも思える。しかし、格差に対処するには、この新エリート層の高まるパワーを抑制するかどうか、そうするとしてどのように抑えるかという難しい選択に直面する。下手をすると、中国に残される選択肢はオリガーキーか独裁ということになる。

  • 新エリート層の台頭
  • 都市化と格差
  • クズネッツ曲線の頂上
  • 格差を助長する政治要因
  • オリガークか独裁か

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