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ワクチンへの過大な期待と幻滅
―― 迅速な勝利は期待できない

ジョシュ・ミショー  カイザーファミリー財団グローバルヘルス 政策担当アソシエートディレクター ジェン・ケイツ  カイザーファミリー財団グローバルヘルス&HIV 政策担当ディレクター 上席副会長

The Dangers of Vaccine Disillusionment
A Viable Immunization Is Good News, but Realities Won’t Match Expectations for Many Months

Josh Michaud カイザーファミリー財団のグローバルヘルス 政策担当担当アソシエートディレクターで、ジョンズ・ホプキンズ大学高等国際関係大学院の非常勤講師。 Jen Kates カイザーファミリー財団のグローバルヘルス&HIV政策担当シニアバイスプレジデント兼ディレクターであり、ジョンズ・ホプキンズ大学高等国際関係大学院の非常勤講師。

2021年1月号掲載論文

将来のアウトブレイクリスクを排除するには、世界人口の70%がワクチンの接種あるいは感染と回復を通じて、コロナウイルスの免疫を獲得する必要がある。COVID19に感染したのは世界人口の10%と推定されるだけに、グローバル規模のワクチン接種でリスクを抑え込むのは非常に難しい。途上国へのワクチン供給に遅れが生じるのも、ワクチン接種をいやがる人が出てくるのも避けられない。ソーシャルメディアを通じて拡散される反ワクチンのプロパガンダや偽情報が・・・ワクチンへの信頼を貶めるかもしれない。有効なワクチンの供給で、コロナ危機が終わるわけではない。迅速な勝利がもたらされることはなく、むしろ、ウイルスとの長期に及ぶデタントの時代の始まりになる可能性が高い。

  • ワクチンへの過大な期待
  • 先進国によるワクチン独占
  • ワクチン接種を阻むハードル
  • 幻滅リスク

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