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迫り来る嵐
―― 米中衝突と大国紛争のリスク

クリストファー・レイン  テキサスA&M大学教授(国際関係論)

Coming Storms The Return of Great-Power War

Christopher Layne テキサスA&M大学教授(国際関係論)。After the Fall: International Politics, U.S. Grand Strategy, and the End of the Pax Americana を近く出版予定。

2020年12月号掲載論文

研究者や政治家は、大国間紛争を(想定外として)真の脅威から除外しようとするが、現実には、そのような戦争が起きる条件は依然として存在する。何らかの火種が紛争の引き金を引く可能性は十分にあり、特に、米中間でのリスクは顕著だ。実際、1914年前の英独対立と現代の米中関係の類似性は、衝撃的ですらある。アメリカは自らの姿を、パワーが徐々に衰えているかつての覇権国家イギリスに重ね合わせている。かつてのロンドンのように、敵の台頭は不公正な貿易や経済政策によるものだと憤慨し、ライバルは悪意に満ちたアクターだとみなしている。一方、現在急速に台頭している中国も、第一次大戦前のドイツのように、国際ステージで対等にみなされたいと考え、近隣地域で覇権を確立したがっている。この構図に変化がなければ、向こう数十年以内に両国間で戦争が起きる危険はあるし、そのリスクはかなり高い。

  • 大国間紛争は過去の遺物か
  • 間違った楽観主義
  • 歴史の教訓
  • 思想の衝突
  • 危険に満ちた未来

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