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パンデミックとポピュリズム
―― 政治対立と反知性主義とポピュリストの再台頭

ナディア・ ウルビナティ  コロンビア大学教授

The Pandemic Has Not Killed Populism After Lockdowns, Demagogues Will Likely Resurge

Nadia Urbinati 政治学者で専門は政治理論。コロンビア大学政治学部教授。専門は政治思想と民主的伝統など。最近の著作にMe The People: How Populism Transforms Democracy (Harvard University Press, 2019)がある。

2020年9月号掲載論文

ポピュリストの政治家は、ウイルスに関する科学的見解が不確実で可変的であることを根拠に、パンデミックそのものを「フェイクニュース」と呼んだ。世界のポピュリストたちは、一般にパンデミック対策への「リバタリアン的な反発」を示している。都市封鎖に移動の自由の立場から反対し、マスク着用やソーシャルディスタンスを保つことにも反発した。デマゴーグたちは、「絶対的な自由」を重視する戦略をとり、トランプも移動の自由や集会の自由に対する規制を緩和するように呼びかけた。社会(と経済)が全面的に再開すれば、われわれは深刻な失業と貧困の問題に直面する。つまり、ロックダウンに反対したポピュリストたちは、この段階でロックダウンを擁護した政府や多数派を攻撃するための勲章と棍棒を得ることになる。エスタブリッシュメント(の判断)に対する「忘れられた多くの人々(の不満と怒り)」を動員して、ポピュリズムはさらに力を得るかもしれない。

  • ポピュリズム
  • 専門的見解とデマゴーグ
  • 自由VS・行動の制約

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