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公衆衛生の改善と社会・経済の進化
―― 途上国における感染症対策成功のジレンマ

トマス・ボリキー 米外交問題評議会ディレクター (グローバルヘルス・プログラム)

Health Without Wealth
The Worrying Paradox of Modern Medical Miracle

Thomas Bollyky 米外交問題評議会ディレクター(グローバルヘルス・プラグラム)。この論文は、最近の著書Plaque and Paradox of Progress(MIT Press, 2018)からの抜粋。

2019年1月号掲載論文

多額の資金を投じたプロジェクトによって、感染症から途上国の子どもたちを救うことに世界は成功した。しかし、青年期から中年期に、治療可能な生活習慣病のために命を落とす人が増えている。それだけではない。感染症を封じ込めても、若者の失業増、密集し整備が十分ではないインフラなどの問題が逆に社会の不安定化を引き起こしつつある。人類は感染症との闘いで進展を遂げたが、そこにはパラドックスがある。「世界の人々は以前よりも健康になったが、(それが別の問題を作り出し)、われわれの不安を高めている」。努力を重ねてやっと得た最近の成果が、社会を不安定化させる一連の新たな問題を作り出しつつある。

  • 克服した問題が引き起こす新問題
  • 恐るべき細菌
  • なぜチャンスを生かせないか
  • 生活習慣病のグローバル化
  • インフラと感染症
  • 若者の危険
  • 適切な対策

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