1994年以降に発表された邦訳論文を検索できます。

中東に関する論文

アメリカのパートナーシップ戦略

2004年1月号

コリン・L・パウエル 米国務長官

他国と対抗するために資源を投入するのではなく、すべての人が共有する問題の解決に向けて連帯できれば、人間の愚行から歴史を救い出すことができる。  

われわれは、人類が共有する問題であるテロリズムを、主要な国際関係の管理枠組みに組み込むことで、解決しようと試みている。大国間協調に配慮しつつ、テロとの戦いを遂行し、対テロ戦争を成功させることに配慮しつつ、大国との協調関係を強化している。われわれは、自由、人間の尊厳、平和を擁護する人々がわれわれの必然的なパートナーであるという事実を政策面での支えとしている。

米外交問題評議会インタビュー
イラクへのNATOと国連の関与を

2003年12月号

ロバート・ハンター クリントン政権米NATO大使  

「イラクの治安維持を北大西洋条約機構(NATO)の任務とし、文民行政を国連に委ねるべきだ」と主張するクリントン政権の米NATO大使、ロバート・ハンターは、この枠組みを整えれば、アメリカ市民に「われわれは一人ではない」と言えるようになるし、それによって、アメリカのイラクへの影響力が損なわれることもないと語った。問題は、アメリカがNATO及びその他の諸国からの支援を取り付けるために、権限、管理権を譲る準備ができているかどうかだ、と。
 ハンターはランド研究所の上席顧問。聞き手はバーナード・ガーズマン(www.cfr.orgのコンサルティング・エディター。二〇〇三年十二月八日)。邦訳文は英文からの抜粋・要約。

米外交問題評議会インタビュー
戦後イラクの治安と憲法制定の行方

2003年12月号

マリナ・S・オッタウェイ  カーネギー国際平和財団シニア・アソシエート

「イラクの安定化を図るうえで、治安問題以上に重要なのは、イラクを特定の政治制度の下で一つにとりまとめる方法を見いだすことができるかどうかだ」とマリナ・S・オッタウェイは語る。トマス・キャロサースとの共著で、同財団のリポート「イラクの主権への適切な道筋」をまとめたオッタウェイは、現在のイラクにおいて安定という言葉は、「占領軍と反占領軍勢力の間の戦闘がやむこと、政治勢力間の合意が成立すること」の二つの意味を持つと指摘する。だが、治安問題に加え、どのようにして憲法を制定し、どのような道筋で主権をイラクに返すかを決めない限り、問題の根本的解決はあり得ない、と状況を分析した。(聞き手はバーナード・ガーズマンwww.cfr.orgのコンサルティング・エディター)

米外交問題評議会インタビュー
イラクの治安は悪く、出口は見えない

2003年12月号

ローレンス・コーブ  米外交問題評議会シニア・フェロー

国防総省の招聘によるイラクの現地視察から戻ったばかりのローレンス・コーブは、「イラク人警察の準備が整ったら、治安は彼らに担当させるべきだが、準備万端整えずに、イラク人を治安維持にあたらせれば、最悪の事態になる」と警告する。「安全とされる地域で、シーア派指導者に会うために車で移動していたときも防弾服を着るように指示され、軍用車と武装兵士が付き添ってきた。これが、安全とされる南部シーア派地域の現実だ」。レーガン政権で国務次官補を務めた同氏はイラクでの視察をこう振り返り、現在イラクで起きているのは、「テロではなく、非対称戦争である」と指摘した。聞き手はwww.cfr.orgのコンサルティング・エディター、バーナード・ガーズマン。邦訳文は英文からの抜粋・要約。全文はwww.cfr.orgからアクセスできる。

米外交問題評議会インタビュー
イラク人への暫定的権限委譲を急げ

2003年11月号

リチャード・ハース 米外交問題評議会会長

「イラク人による警察や軍の整備を急ぐだけでなく、イラク人への政治的権限の委譲も急ぐべきだろう。われわれの現地での目的も下方修正する必要がある」。こう指摘するリチャード・ハース米外交問題評議会会長は、現状では、民主的なプロセスを経て指導層の形成を試みるよりも、非民主的なプロセスながらも、民衆を代弁できる指導層を作るほうが賢明だろうと語った。
ハースは前国務省政策企画部長。聞き手はバーナード・ガーズマン(www.cfr.orgのコンサルティング・エディター。二〇〇三年十一月十三日)

米外交問題評議会インタビュー
イランはなぜ核査察を受け入れたのか

2003年10月号

カリム・サジャドプアー 国際危機グループイラン問題専門家

イランが国際原子力機関(IAEA)の査察要請を受け入れたのは、「イランにとっての最大の問題は経済であり、国家安全保障問題ではないことを理解しているイラン政権内の現実派が力を増してきていることの反映だろう」。こう状況を分析する国際危機グループ(ICG)のイラン問題の専門家、カリム・サジャドプアーは、だからといって状況を楽観すべきではないと説く。アメリカとイスラエルが圧力をかけ続ければ、「イランの保守派は追いつめられて北朝鮮の指導者のような考えを抱くようになり、何としても核兵器を開発しようとする危険もある」と。サジャドプアーは二〇〇三年夏にイランに滞在して、ICGイランリポートのための調査を行っている。
以下は二〇〇三年十月二十三日に行われたインタビューの一部。聞き手はバーナード・ガーズマン(www.cfr.orgのコンサルティング・エディター)

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