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少子高齢社会と移民
―― 問題は移民がいなくなることだ

チャールズ・ケニー グローバル開発センター シニアフェロー

The Real Immigration Crisis The Problem Is Not Too Many, but Too Few

Charles Kenny グローバル開発センター シニアフェロー。専門はテクノロジー、インフラ、統治など。最近の著作にGetting Better: Why Global Development Is Succeeding―and How We Can Improve the World Even Moreがある。

2019年12月号掲載論文

「移民危機」という表現が日常的に使われ、反移民感情の高まりを理由に国境を閉ざす国も多い。しかし、先進国の多くでは少子高齢化が進み、高齢者人口が大きくなる一方で、生産年齢人口が小さくなっている。残念ながら、ロボットや人工知能が、人口減少が引き起こす経済的帰結から先進国を救ってくれるわけでもない。こうなると少子高齢化危機への解決策は一つしかない。国境を移民に開放することだ。問題は、移民が先進国に殺到するのではなく、今後、誰もやってこなくなる事態を警戒しなければならないことだ。これが本当の移民危機だ。一人当たり(購買力平価)GDPが7500ドルに達するまでは、途上国の多くの人が外国で働こうと移住を考えるが、国内経済がこのレベルを超えると、パターンは逆転する。

  • 社会の硬直化と衰退を回避するには
  • 人口は増えず、ロボットには期待できない
  • 国境を開放すれば
  • 停滞する人の流れ
  • 希薄化する移住のインセンティブ
  • 湾岸諸国に学ぶ
  • 高齢社会と移民

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