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ウクライナ大統領になったコメディアン
―― なぜ勝利し、何が待ち受けているか

ピーター・ディッキンソン アトランティックカウンシル 非常勤フェロー

Why a Comedian Won Ukraine’s Presidency in a Landslide
Volodymyr Zelenskiy’s Victory Is the Punchline to Decades of Misrule

Peter Dickinson アトランティックカウンシル 非常勤フェロー。ビジネス・ウクライナ・マガジンの発行人。

2019年6月号掲載論文

選挙を経て、ロシアとの戦争のただ中にある、広大で変化の激しい国の最高責任者となったコメディアンは、今後、世界におけるウクライナの地位を再定義していかなければならない。ウォロディミル・ゼレンスキーが政治腐敗に反対してきたことは誰もが知っている。だが、そのためには、政府機関の人材を全面的に刷新し、政治階級に認められている刑事免責を廃止しなければならない。彼のクレデンシャルを試す最大の試金石は、彼の政治的パトロンとみられるコロイモスキーとの関係をどうするかだろう。彼が大統領選挙に出馬した目的は、コロイモスキーのためにポロシェンコに報復することにあると批判する者もいる。いずれにせよ、この国の課題に直面し始めれば、彼は、台本通りにこなせばよかったTVスター時代を懐かしむことになるだろう。

  • なぜ勝利できたか
  • バーチャル候補
  • 根絶できない政治腐敗
  • 新大統領の課題
  • 外交政策とアイデンティティ
  • 称賛から圧力へ

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