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大気中から二酸化炭素を吸収する
―― ネガティブエミッション技術のポテンシャル

フレッド・クルップ 環境防衛基金会長
ナサニエル・コへイン 環境防衛基金上席副会長(気候担当)
エリック・プーリー 環境防衛基金上席副会長(戦略・広報担当)

Less Than Zero
Can Carbon-Removal Technologies Curb Climate Change?

Fred Krupp アメリカの非営利環境保護団体の環境防衛基金(EDF)会長。
Nathaniel Keohane 環境防衛基金(EDF)上級バイスプレジデント(気候担当)。
Eric Pooley 環境防衛基金(EDF)上級バイスプレジデント(戦略・広報担当)。

2019年5月号掲載論文

気候変動に派生するわずかな気温上昇でも深刻な帰結を伴うと考えられている。例えば、気温が1・5度から2度へと0・5度上昇しただけで、水不足に直面する人は倍増し、海面上昇のリスクにさらされる人口は1000万人増える。主要作物の収穫量が減り、途上国の多くが飢餓状態に陥る。しかも温暖化レベルを左右する大気中の二酸化炭素濃度は、いまや過去300万年で最悪のレベルにある。もはや二酸化炭素排出量の削減だけでは十分ではない。二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの大気中濃度を安定化させるには、排出量削減だけでなく、すでに大気中にある二酸化炭素を除去しなければならない。幸い、昔ながらの森林再生から、大気中の二酸化炭素を吸収して地中に貯留するハイテク装置までの幅広い方法がある。・・・

  • 排出削減から吸収へ
  • 気温上昇の深刻な余波
  • 今の行動が未来を決める
  • ギャップを埋めるには
  • いかに実用化を進めるか

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