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中台関係の新たな緊張
―― 北京が強硬策をとる理由

マイケル・マッザ アメリカン・エンタープライズ・インスティチュート 客員フェロー(外交・国防政策)

Is a Storm Brewing in the Taiwan Strait?
Tensions Are Rising Between Beijing and Taipei

Michael Mazza
アメリカン・エンタープライズ・インスティチュート 客員フェロー(外交政策・国防政策)。専門はアメリカのアジア・太平洋戦略。

2018年9月号掲載論文

この20年間の中台関係の歴史からみても、「交渉による統一」が実質的なカードではないことは明らかだ。それでも、習近平は、台湾に焦点を合わせる路線から遠ざかるのではなく、「中国の夢」の重要な一部に統一を据え、「中華民族の偉大なる復興」のためには、あらゆる中国人に繁栄をもたらすだけでなく、台湾の公的な統一が必要になると主張している。しかし、「偉大なる復興」に必要とされる経済成長は停滞期に入りつつあるのかもしれない。実際「力強い市場志向の改革なしでは、中国の経済成長は2010年代末までに終わる」と予測する専門家もいる。あらゆる中国人に繁栄をもたらせないとすれば、習近平は海峡間関係の緊張をむしろ歓迎するかもしれない。台湾海峡の風は強く、波は高い。

  • 不安定化する中台関係
  • 高まる警戒感と不満
  • 「中国の夢」と台湾
  • 波乱含みの未来

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