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民主国家に浸透する権威主義
――蝕まれるリベラルな民主主義

トルステン・ベナー 独グローバル公共政策研究所  ディレクター

An Era of Authoritarian Influence?: How Democracies Should Respond

Thorsten Benner ドイツ外交問題評議会を経て、独グローバル公共政策研究所の共同設立者で、同研究所のディレクター。専門は国際機関、平和と安全保障など。

2017年11月号掲載論文

欧米諸国による批判や敵意を前にすると国内が不安定化する傾向があるロシアなどの権威主義国家は、民主国家による民主化促進策、反体制派支援、経済制裁などを阻止するための盾を持ちたいと考えてきた。こうして、欧米の政治に介入したり、プロパガンダ戦略をとったりするだけでなく、資金援助をしている欧米の政党や非政府組織、ビジネス関係にある企業との関係を通じて、民主社会への影響力を行使するようになった。権威主義国家の最終的な目的は、自分たちの影響力を阻止できないほどに欧米の政府を弱体化させることにある。問題は、民主社会が外国の資金や思想の受け入れに開放的で、欧米のビジネスエリートが権威主義国のクライエントたちからも利益を上げようとしていること、しかも民主体制が弱体化しているために、彼らがつけ込みやすい政治環境にあることだ。・・・

  • 権威主義国家の逆襲
  • 影響力行使の目的
  • 三つのターゲット領域
  • 影響力行使策に対する反動
  • 対策はあるのか
  • 主権を守るには

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