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サルマン副皇太子とサウジの未来
―― 改革への長く険しい道のり

ビラル・Y・サーブ アトランティック・カウンシル 国際安全保障センター

Can Mohamed bin Salman Reshape Saudi Arabia? ―― The Treacherous Path to Reform

Bilal Y. Saab アトランティック・カウンシル、国際安全保障ブレント・スコークロフトセンター シニアフェロー兼ディレクター(中東和平・安全保障担当)。

2017年2月号掲載論文

現在のサウジの経済システムが持続不可能であることは、サウジ政府内で堅固なコンセンサスがある。それでも(大きな権限を託された)サルマン副皇太子が経済、文化領域であまりに急速な変革を進めているために、「旧秩序が覆され、サウジの社会契約が揺るがされている」と懸念されている。しかしこのリスクは、サウジが直面する社会・経済的課題の大きさゆえのことだ。サウジが先に進むには大変革が必要だし、そうした変革は必然的にある程度の不安定化を伴う。人々が今後に不安を感じているのは無理もないが、本気で変革を試みる以外に道はない。石油経済からの離脱と経済の多様化に向けて経済を再建するだけでない。サルマンは、内に不安を募らせる大衆と批判派を抱え、イエメンでコストのかかる紛争を戦い、イランの地域的台頭に目配りし、ますます暴力的になっている近隣地域に対処しつつ、経済改革に取り組まなければならない。

  • サルマンへの期待と不安
  • イエメン介入
  • 遠大な経済・文化改革
  • 外交ビジョン、テロ対策
  • アメリカとの関係

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