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2023.6.10 Sat

中東と大国間政治
――米中東戦略の幻想

ワシントンの中東戦略は「妄想」に過ぎなかった。それは、高潔な意図を抱いた政治家たちが、実際には知識も関心もほとんどない地域に「壮大なアイデアを押し付ける」ことで作り上げられてきた。(アンダーソン)

ワシントンの戦略的間違いが、イランとサウジの双方に信頼される数少ない大国の一つとして中国の台頭を促した。カーター・ドクトリンを封印したトランプがサウジをイランとの外交に向かわせ、バイデンの人権外交が、中東における仲介役としての中国の台頭に道を開いた。(パルシ、アルジャブリ)

サウジは、イランとの関係正常化交渉に中国を関与させるのが、合意を永続化させるための間違いのない保証になると考えた。イランも、習近平は信頼できる仲介者の役割を果たすことができると考えた。一方、「アラブ・イスラエル同盟がイランを封じ込める」という構図を期待してきたワシントンの立場は非現実的になった。(ファンタッピー、ナスル)

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