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アメリカは中東をいかに失ったか
―― 米中東戦略の妄想

リサ・アンダーソン コロンビア大学 名誉教授(国際関係)

The Forty-Year War: How America Lost the Middle East

Lisa Anderson アメリカの政治学者で、コロンビア大学名誉教授(国際関係論)。カイロ・アメリカン大学学長(2011―2016)を務めた。専門は中東と北アフリカの政治。

2023年6月号掲載論文

ワシントンの中東戦略は「妄想」に過ぎなかった。それは、高潔な意図を抱いた政治家たちが、実際には知識も関心もほとんどない地域に「壮大なアイデアを押し付ける」ことで作り上げられてきた。ワシントンは長年、促進すべき何かではなく、「阻止すべき何か」で、中東をネガティブに定義してきた。現在のアメリカは中東で何を促進したいのか。ワシントンが中東におけるアメリカの国益を定義しない限り、間違ったエンゲージメント政策をとり、再び、何かを阻止することに終始するだけだろう。中国の最近の外交的勝利が示唆するように、そのような阻止戦略で失敗するケースは今後ますます増えていくだろう。

  • 大いなる妄想
  • 戦略的間違い
  • 最悪の敵
  • 耳を傾けるか、失うか

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