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2018.9.18 Tue

トランプの貿易政策は何を引き起こすのか
―― 安全保障リスク、保護主義の連鎖、自由貿易の危機

ごく最近まで米中の経済的つながりは、むしろ、戦略的な不信感がエスカレートするのを抑える効果的なブレーキの役目を果たしてきた。だが、トランプ政権が現在の路線を続けて経済・貿易領域で中国を遠ざけていけばどうなるだろうか。これまでの二国間協調態勢は損なわれ、中国は戦後国際秩序に対してさらにリビジョニスト的な路線をとるようになるはずだ。・・・。(ワイン)

トランプの貿易政策の最大のリスクは、一つ間違えれば、アメリカが第二次大戦以降推進してきた開放的な国際貿易体制に、取り返しのつかないダメージを与えてしまう恐れがあることだ。1930年代など過去の貿易政策の失敗から言えるのは、保護主義が保護主義を呼び込んでしまうことだ。そうなれば開放的な貿易体制は崩壊し、世界経済だけでなく、トランプが代弁していると主張する米市民にも大きな打撃を与えることになる。(アーウィン)

ワシントンがこれまでの経済的リーダーシップから離れていけば、世界だけでなく、アメリカも大きなダメージを負うことになる。トランプ政権が全面的な貿易戦争の道に踏み込まない限り、その帰結が直ちに現れることはない。しかし、アメリカが経済秩序から今後も遠ざかったままであれば、経済成長は鈍化し、世界経済の先行きは不透明化する。その結果生じる混乱によって、世界の人々の経済的繁栄は、これまでと比べ、政治略奪や紛争に翻弄されることになるだろう。(ポーゼン)

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