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2018.9.12 Wed

民主国家を脅かす権威主義国家のシャープパワー
―― 民主的対抗策の原則を探る

あらゆる権威主義国家が民主国家への影響力を行使しようとしているのは、民主国家が自国にどのようなアプローチをとるかで自国の体制存続が左右されると考えているからだ。権威主義国家は欧米諸国による批判や敵意を前にすると不安定化する傾向がある。このために、欧米による国内の政治的正統性(=民衆の支持)を損なう行動を阻止しようと、逆にリベラルな民主国家への影響力をもつことで、自国体制の存続を確保したいと考えている。要するに、民主国家による民主化促進策、反体制派への支援、経済制裁、体制変革策を阻止したいと考えている。(ベナー )

民主国家をターゲットにするロシアの情報操作の目的は、アメリカやヨーロッパの主要国を中心とする民主国家の名声そして民主的システムの根底にある思想を多面的にかつ容赦なく攻撃することで、自国をまともにみせることにある。一方、中国の情報操作は、問題のある国内政策や抑圧を覆い隠し、外国における中国共産党に批判的な声を可能な限り抑え込むことを目的にしている。(ウォーカー、ルドウィッグ)

オーストラリアの経験が特有なのはキャンベラが北京の脅威だけでなく、中国からの経済的報復を警戒する国内のビジネスリーダーたちの圧力をどのように押し返しているかにある。キャンベラはリスクを管理し、ダメージを特定する一方で、全般的なエンゲージメントを維持するという(問題と恩恵を)区別する対応をみせている。リスクとダメージを管理する一方で、相手にエンゲージし続けるためのバランスをとるのは容易ではない。この側面でのオーストラリアの努力を、いずれ同じような環境に遭遇するであろう他の民主国家の指導者たちは注意深く見守る必要があるだろう。(ガーナー)

2018年9月号レビュー

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