Focal Points

2018.8.3 Fri

<8月号プレビュー>
資本主義と民主主義の危機を考える
―― マルキシズムの教訓、デジタル権威主義、多様性を受け入れる国際秩序

20世紀半ば、多くの人が「マルクスの理論は淘汰された」と考えるようになった。しかし、ソビエトとその共産主義モデルを取り入れた諸国が次々と倒れたにも関わらず、マルクスの理論は依然としてもっとも鋭い資本主義批判の基盤を提供し続けている。特筆すべきは、マルクスが、この40年間のように、政府が対策をとらない場合に先鋭化する資本主義の欠陥と弊害のメカニズムを理解していたことだ。マルキシズムは、時代遅れになるどころか、現状を理解する上で必要不可欠の理論とみなされている。(バーギーズ)

政府にとっての選択肢は「民衆を抑圧し、貧困に甘んじるか」、それとも「民衆(の創造力)を解き放って経済的果実を手に入れるか」の二つに一つだと考えられてきた。だが、人工知能はこの二分法を突き崩し、(権威主義の)経済大国が市民を豊かにするとともに、市民に対する管理体制を維持する妥当なツールを提供するだろう。中国政府は、批判的な大衆を統制するためにサーベイランス(監視)と機械学習のツールを用いて、彼らの言う「社会信用システム」を導入し、デジタル権威主義国家を構築し始めている。すでに、こうした中国のシステムを購入するか、模倣し始めた、似たような考えを抱く諸国もある。(ライト)

中国人やロシア人やその他の国の人々にアメリカ人の自由思想を受け入れてもらう必要はないし、他国の政治制度を民主体制に変える必要もない。むしろ、1963年にケネディが語ったように、自由主義国家であれ、非自由主義国家であれ、「多様性を受け入れる」世界秩序を維持するだけで十分ではないか。つまり、他国には統治についてアメリカと異なる考え方があり、彼ら自身のルールに基づく国際秩序を構築しようとしているという現実に合わせて、アメリカの国外での取り組みを変えていけばよい。(アリソン)

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