Focal Points

2018.11.27 Tue

<2018年12月号プレビュー>
皇太子率いる全体主義国家の誕生、ベネズエラの自殺、ほか

ムハンマド・ビン・サルマン皇太子は、王族会議を解散し、批判派と金融エリートも拘束した。サウジの君主制はいまや1人が絶対的権力をもつ全体主義体制へ変化している。完全な服従と皇太子への忠誠を求めるサウジの新全体主義の環境のなかで、カショギ殺害事件は起きた。(アル=ラシード)

インフレ率が年100万%に達し、人口の約10%(260万人)は近隣諸国に脱出している。かつて中南米の優等生だったこの国は、なぜ転落してしまったのか。元凶はチャベス主義だ。でたらめで破壊的な政策、エスカレートする権威主義、泥棒政治が重なり合い、破滅的な状況が生み出された。(ナイーム、トロ)

北朝鮮が核武装に成功した結果、北東アジアにパワーと利益の棲み分けが進んでいる。北朝鮮体制の存続は事実上保証されている。米は、応分の影響力を確保し、中国も同盟国を失う恐れがなくなった。偶発的で予想外かもしれないが、これはもっとも問題が少ない安全保障構造かもしれない。(シフリンソン)

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