Focal Points

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2018.11.15 Thu

統合か反統合か?
―― 問われるEUと米欧同盟

英国は2019年3月にEUを離脱する。しかし短期的には英が主権を完全に取り戻すことはない。移行期間中のイギリスはEU加盟国としてのあらゆる義務を負う一方で、EUにおける議決権を失う。しかも、どのようなブレグジットを望んでいるのか、英国内にコンセンサスはない。(マタイス)

トランプの単独行動主義は同盟関係を揺るがしている。仏独英などの同盟諸国は、米の制裁を回避し、イラン核合意を維持していくために、ドルを基盤の金融システムを迂回する方法を試みている。他の諸国が連帯して制裁を拒絶すれば、米はすべての国に制裁を課すか、制裁を断念するかしかなくなる。(ルー、ネフュー)

米の金融システムは、もはや公共財ではなく、米が他国を従わせるために一方的に振り回す地政学的ツールにされていると各国が考えるようになれば、それに翻弄されるのを防ぐ措置をとるようになる。既に、欧州は米の金融覇権に挑戦することを決断し、独はカナダや日本に接触している。(ベナー)

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