Focal Points

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2017.2.22 Wed

トランプが寄り添うジャクソニアンの思想
―― 反コスモポリタニズムの反乱

(国や民族に囚われない)コスモポリタン的感情をもつアメリカ人の多くは、道義的、倫理的にみて、人類全般の生活の改善に取り組むことが重要だと考えていた。一方、ジャクソニアンはコスモポリタン・エリートのことを、「アメリカやその市民を第1に考えることを道徳的に疑問視する、国に反逆的な連中」とみている。ジャクソニアンがアメリカのグローバル関与路線を敵視しているのは特定の代替策を望んでいるからではない。むしろ、外交エリートに不信感をもっているからだ。そして彼らは、「トランプは間違いなく自分たちの側にある」と考えている。(ミード)

ポピュリストの政治的エネルギーが高まる一方で、主流派メディア、外交エスタブリッシュメントや、各種企業の経営陣、そして政府を含むアメリカの組織への信頼が失墜しつつある。2010年3月にアメリカで実施された世論調査では、回答者の37%が現在のポピュリスト運動の代名詞であるティーパーティー派を支持すると答えている。アメリカの政策決定者、そして外国政府の高官たちは、アメリカ政治における主要な勢力であるポピュリストを十分に理解せずして、もはや米外交に関する適切な判断を下せないことを認識する必要がある。(ミード)

アメリカのプロテスタンティズム内の保守派の信徒が増え、20世紀半ば当時は、アメリカの主流派だったリベラル派プロテスタントの信徒が減少している。この宗教勢力地図の変化は、すでにアメリカの外交政策を大きく変化させている。いまや、リベラル派よりも教義を重視し、例えば、イスラエルを擁護することで、自分たちが神によって支えられると感じ、そうすることで世界を敵に回してもかまわないと考える福音派が台頭している。福音派の台頭で、アメリカの政治・外交路線は政策の幅を広げることになるのか、それとも……。(ミード)



2017年2月号

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