Focal Points

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2017.11.16 Thu

日欧はトランプにどう対応すべきか
――制御と自立の間

現在の米欧間の不和には劇場的な要素がある。すべてのプレイヤーたちが、危機を利用して、みずからのアジェンダや主張を推進しようとしている。ヨーロッパの「自立」を求める勢力は、「トランプの登場によってアメリカを永遠に頼りにできないことが明らかになった」という認識が浮上したことを歓迎している。トランプも、ヨーロッパの反発を、米国内における支持基盤の動員には役に立つと考えている。(グッドハート)

これまで日本政府は「ドナルド・トランプを制御すること」に努め、市民もそうした政府のやり方を現実主義的な視点から支持してきた。だが、そのアプローチにも限界がみえ始めている。トランプが日本に突きつけているもっとも根本的な課題は、日本のこれまでの成長に大きな役割を果たしてきた「リベラルな民主的秩序がどうなっていくか」という側面にある。(彦谷)

ユーロゾーンの救済策だけでなく、難民の流入ペースの緩和に向けたトルコとの合意をまとめるなど、ここにきて、より積極的な行動をとるようになったものの、ドイツは基本的に世界でリーダーシップをとるのを嫌がってきた。しかしいまや、繁栄の基盤であるリベラルな秩序の維持を望むのなら、行動を起こす以外に道はない。(ティール)

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