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2016.08.31 Wed

日欧の経済停滞と年金危機
―― シルバー民主主義の弊害を
 いかに緩和するか

ヨーロッパの若年層が「自分たちも親世代と同じように寛大な年金を受けとれる」と考えていたのはそう昔の話ではない。だが、現実にはヨーロッパ全域で、未来の世代に重荷が押しつけられ、高齢者の立場が「政治的に」優遇されている。年金危機対策にしても、結局は、「将来の年金受給者」を対象とする見直しが行われただけで、引退世代の社会保障は温存されている。(カンパネッラ)

高齢社会が日本経済にどのようなコストを与えることになるとしても、「高齢者に優しい政策」が最優先とされている。高齢層の有権者の支持を失うことに対する恐怖が、政治家が長期的に国の未来を考えることを妨げ、これが若者に対する重荷をさらに大きくしている。1票の格差同様に、世代間の不均衡問題に目を向け、もっと若者の意見を政治に反映させる必要がある。そうしない限り、日本の経済未来は今後も暗いままだろう。(ハーニー )

今後の日米欧にとって、社会契約をいかに再定義するかが最大の政治課題になる。予算を均衡させ、再び金融危機に直面するのを回避するには、税率を引き上げ、社会保障支出を削減するしか方法はないからだ。アメリカ、日本、そしてヨーロッパ諸国は、この困難なプロセスとそれが引き起こす社会的緊張への対応に長期的に追われることになるだろう。(マッドセン)

9月号から

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