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2016.07.22 Fri

トルコとロシアの地政学抗争
―― 復活した黒海をめぐる歴史的確執

20世紀末以降、欧米主導の国際秩序に対する反発を共有するトルコとロシアは相手の地政学的懸念に配慮し、経済協力を優先するようになったが、この数年で流れは変化し、いまや地域的優位の確立を目指す伝統的な地政学対立の構図が復活している。・・・最近のクリミア編入によってトルコに対するロシアの脅威は大きく高まり、いまやロシアとトルコの利益はカフカス、黒海、中東で衝突し始めている。(マンコフ)

クリミアはロシアの文化的遺産の重要なバックボーンを提供している。実際、冷戦終結以降、モスクワはクリミアのことを「まだ決着していないアジェンダ」とみなしてきた。やっと取り戻したクリミアをプーチンが手放す可能性はほとんどない。宗教、戦争、芸術を基盤とするロシアの国家アイデンティティにとって、クリミアはきわめて重要な場所だからだ。(リチャーズ)

トルコの視点でみれば、今回のロシアのクリミア編入はロシアの歴史的拡大主義のパターンに合致している。今後、ロシアがともに資源地帯である黒海から地中海へと活動範囲を増強していく可能性は十分にある。トルコが生き残るための唯一の選択肢は、今も昔も同盟国と協調することであり、そのためには、欧米から信頼できるコミットメントを引き出す必要がある。(アンバー)

7月号から

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