Focal Points

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2016.06.21 Tue

「国家連合」の綻び
ーーブレグジットとEUの未来

「EUからの完全な脱退を望む人」と「片足を抜くべきだ」と考える勢力の間でキャンペーンが展開されている。・・・但し、国民の判断を仰いだ後、政府が何をするかが法的に定められていない。僅差で(脱退を支持する)結果が出た場合でも、イギリス政府は(EUに脱退を申請するのではなく)、むしろ、(残留を前提に)ブリュッセルでイギリスとEU間の問題の是正を再度試みるかもしれない。(メノン)

ヨーロッパのキリスト教民主主義者は、本質的に超国家主義的なカトリック教会同様に、国際主義志向が強く、国民国家を重視しなかった。欧州連合(EU)に象徴される戦後ヨーロッパでの超国家主義構造の形成を主導し、統合を目指すヨーロッパ政治におけるキープレイヤーとして活動したのも、こうした理由からだ。だが、ここにきて、キリスト教民主主義は力を失ってしまったようだ。(ミューラー)

イギリスのように、ユーロを導入していない他のEUメンバー国は、イギリスが離脱すれば、EUを快適な空間とは感じられなくなる。「ユーロ圏諸国は自分たちの優先課題を、ユーロを導入していないEUメンバー国に強要すべきではないとする」イギリスの主張によってこれまで救われてきたデンマークのような国は、今後、少数派として弱い立場に追い込まれる。(マラビー)

6月号から

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