飢餓と先進国の政治
―― 食糧危機が先進国を政治的に脅かす
2026年1月号
豊かな時代にあっても、紛争、気候変動、経済危機によって、食糧にアクセスできない人々が急増している。ガザやスーダンだけではない。世界で食糧危機に苦しむ人口は数億規模に達する。一方、主要ドナー国は支援を大幅に削減し、国連世界食糧計画などによる配給も減少している。飢餓で避難を余儀なくされた家族を難民として国内に受け入れるよりも、彼らが暮らす場所で支援を提供する方が、はるかに合理的だ。大規模な難民流入が現実になれば、国内が不安定化し、政治的分断と過激主義も助長される。支援から遠ざかるドナー諸国は「特定地域での食糧危機は、別の地域の不安定化を引き起こす」という動かしがたい事実を無視している。
