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相互主義と同盟関係
―― 帝国から共和国へ

オレン・キャス アメリカン・コンパス チーフ・エコノミスト

A Grand Strategy of Reciprocity: How to Build an Economic and Security Order That Works for America

Oren Cass 保守系シンクタンク、アメリカン・コンパスの創設者でチーフ・エコノミスト。著書に、The New Conservatives: Restoring America's Commitment to Family, Community, and Industryがある。過去にミット・ロムニーの大統領選挙キャンペーンに参加している。トランプ政権のバンス副大統領やルビオ国務長官と近い新保守主義系の論客と言われる。

2025年12月号掲載論文

冷戦後には、世界各国がワシントンの気前のよさにつけ込む世界経済秩序が出現した。しかし、グローバル化と市場経済が政治経済の境界をなくすという賭けは失敗に終わり、いまは新たな賭けが必要とされている。持続可能な貿易・安全保障ブロックを構築する最善の方法は相互主義の大戦略だろう。これは、同等の条件で互いに関与することを約束する諸国との同盟で、同じ義務を果たそうとしない国は排除される。例えば、貿易不均衡の是正に取り組むことを拒否する国は、共通市場から追放し、高関税策の対象とされる。安全保障領域では、アメリカの同盟関係とパートナーシップをゆっくりと蝕んできた「ただ乗り」を制限する。覇権も世界秩序も必要ではなく、アメリカは世界から後退することもできる。

  • 帝国から共和国へ
  • 悪い賭け
  • フリーライドをやめさせる
  • 高関税策は正しい
  • 中国外し
  • 相互主義で新しい同盟を

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