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新しい経済地理学
―― ポストアメリカ世界の荒涼たる現実

アダム・S・ポーセン ピーターソン国際経済研究所 所長

The New Economic Geography: Who Profits in a Post-American World?

Adam.S. Posen アメリカのエコノミストで、ピーターソン国際経済研究所所長。2009―2012年にはイングランド銀行の金融政策委員会メンバーとして活動した。専門は、マクロ経済政策、金融危機対策、ヨーロッパ、日本、アメリカ経済など。

2025年10月号掲載論文

トランプの新路線が望ましい再編を促すと考える人もいる。だが、彼の政策を前に、各国の政府と企業が、最終的にニューノーマルを受け入れ、アメリカに利益がもたらされるという見方は、幻想にすぎない。それどころか、トランプの世界では、誰もが苦境に陥るし、アメリカも例外ではない。アメリカに最大の利益をもたらし、同盟国やパートナーに安心と繁栄をもたらしてきたシステムを彼は破壊してしまった。特に、カナダ、日本、メキシコ、韓国、イギリスなど、米経済ともっとも密接に結びつき、これまでのゲームルールを忠実に守ってきた諸国の経済は大きなダメージを受けるだろう。トランプは楽園への道をつくり、カジノを建設した。だが、その駐車場はやがて空っぽになるはずだ。

  • 誰もが苦しむ世界
  • ギャングスターの楽園
  • 同盟諸国の窮地
  • アジアとヨーロッパ
  • ドルの興亡
  • 世界経済の分断と再編
  • アメリカ後の世界

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