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それでも、ドルの覇権は続く
―― 他に選択肢はない

エスワール・プラサド ブルッキングス研究所 シニアフェロー

The Dollar May Be Down, but It’s Still on Top: Why America’s Currency Can Survive Trump’s Wrecking Ball

Eswar Prasad アメリカのエコノミストで、コーネル大学教授(貿易政策)。ブルッキングス研究所シニアフェロー。The Future of Money: How the Digital Revolution Is Transforming Currencies and Financeの著者。

2025年7月号掲載論文

トランプ政権の関税策、そして彼がアメリカの法の支配に与えているダメージによって、2025年の成長見通しだけでなく、外国為替市場におけるドルの強さも脅かされている。1世紀以上にわたって準備通貨として君臨してきたドルも清算の時を迎えつつあるかにみえる。だが、有力な代替基軸通貨が存在しないために、今のところ米ドルがその地位から転落することはなさそうだ。実際、「ドル覇権の崩壊」という見通しは、他の主要通貨がドルに取って代わる機会を生かさなければ、実現しそうにない。他の準備通貨の脆弱性、経済・金融の混乱時における安全な金融資産への大きな需要があることを考えれば、ドル優位の時代の終わりを宣言するのは時期尚早かもしれない。

  • トランプとドルの運命
  • 底辺への競争
  • 孤独な指導者

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