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中東での壮大なパワーゲーム
―― 核合意とイスラエル覇権の間

バリ・ナスル ジョンズ・ホプキンス大学 高等国際問題研究大学院教授

The New Balance of Power in the Middle East America, Iran, and the Emerging Arabian Axis (June 10,2025)

Vali Nasr アメリカの政治学者で、中東研究者。ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院教授(国際関係、中東研究)。Iran's Grand Strategy:A Political Historyの著者。

2025年7月号掲載論文

イスラエルの軍事的成功、ヒズボラを中心とする「抵抗の枢軸」の衰退、そしてシリアにおけるアサド体制の崩壊が、中東秩序を大きく揺るがした。ガザの占領拡大に加え、イスラエルはレバノン南部に自らの意思を押し付け、シリアの多くの地域に軍事侵攻した。そしていまや、イランを軍事攻撃することで、レバントでの勝利を湾岸にまで拡大したいと考えている。イスラエルが地域覇権を確立しつつあるかにみえたために、湾岸諸国は、イスラエルとイラン間の新しいバランスを形作ろうと、トランプが求める新たなイラン核合意を推進する主要なプレーヤーになった。壮大な駆け引きが展開されていた。トランプは湾岸諸国の立場を優先し、イスラエルの意向を無視した。そして・・・

  • 変化した地域バランス
  • 圧力障害
  • イスラエルの軍事的成功
  • イランの立場
  • 安定の枢軸

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