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ミャンマーを操る中国の二重戦略
―― 地域覇権を狙う北京の分断戦略

イェ・ミョー・ヘイン 東南アジア平和研究所 上級フェロー

China’s Double Game in Myanmar: How Beijing Is Manipulating Civil Conflict to Secure Regional Dominance

Ye Myo Hein 東南アジア平和研究所 上級フェロー。米国平和研究所およびウッドロ−・ウィルソン国際学術センター 元客員研究員。

2025年6月号掲載論文

ミャンマーの安定回復と中国との友好関係の促進を強調しつつも、北京は、崩壊寸前の軍事政権を支えつつ、少数民族武装勢力を自国の影響下に取り込む一方で、欧米との結びつきが強いとみている民主派勢力を排除している。現実には、中国はミャンマーのカオスのなかにチャンスを見いだしている。崩れかけた軍事政権を支えることで影響力を強化し、武装抵抗勢力の連帯を切り崩して、その一部への影響力を拡大して欧米の影響力を抑え込んでいる。軍事政権による統治が続き、国内が分断されたままであれば、中国にとって、ミャンマーをより管理しやすい状態に保てるからだ。実際、ミャンマーを弱体化した状態にとどめることが、中国が絶対的な地域覇権を確立する前提条件なのだ。

  • 混乱と中国のチャンス
  • 中国の二重戦略
  • 軍事政権支援へ
  • 北京の思惑

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